人工肉はSF映画に出るような物だが、近い未来に食卓に並ぶかもしれない。
2013年に、オランダの科学者マーク・ポスト氏が牛肉の細胞から培養したバーガーを世界に紹介したが、開発に3,250万円もかかったそのバーガーがスーパーの食肉コーナーに並べるのは未だ遠い未来だと予想されていた。しかし、その値段はどんどん安くなってきており、わずか2年で3,250万円から、1100円に下がった。
ポスト氏によると、近い未来に人工牛肉が本物と同じぐらいの値段で争えるようになるそうだ。「20、30年後、大規模な人工牛肉の生産は実行可能になると思います。」
人工バーガーを作るには、先ずは牛から細胞が採取される。
次に、ペトリ皿で細胞分裂をさせる。分裂した細胞が繋がると、筋管細胞になり、そして結局筋肉繊維に成長する。約2万の筋肉繊維が束になると、バーガーの出来上がり!
その後は、血液がないために本物の肉のように赤い色を持たないので、赤カブの汁などで染める。
「一頭の牛から採取された細胞だけで、1億75百万枚ものバーガーが出来ます。今、その量を作るには、44万頭もの牛が殺されて肉にされています。」
FAO(国際連合食糧農業機関)によると、次の40年で肉の消費率は75%も上がると予想されているが、肉生産は地球温暖化、森林破壊、汚染、資源の浪費などの環境問題の原因でもあり、こうした背景からも人工肉の普及が必要とされている。人工肉を食べるのを嫌がる人が多いかもしれないが、まずは資源の浪費で本物のお肉は段々高くなっていき、代わって人工肉が普通にファーストフード店などで使われるようになるだろう。そうして本物の肉は少しずつスーパーなどから消えて行くのではないだろうか。
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